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農業×AI | 2050年人口増加のためのこれからの農業

2020.03.12 竹中 涼香
利用事例 機械学習
農業×AI | 2050年人口増加のためのこれからの農業

世界の人口推移と起こりうる問題

日本だけでは人口減少と言われていますが、世界を見ると人工は増加すると予測されています。 2019年に国連が発表した、世界人口推計2019年版 データブックレットによると2050年に97億人、2100年には110億人まで増加すると言われています。
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人口増加分の8割ほどをアフリカが占めています。
各国はアフリカが巨大なマーケットになると予測して、国を挙げて進出を加速しています。中国はこれまでに6900億ドル以上をアフリカに投資しており、日本では2016年8月にケニアで開催された第6回アフリカ開発会議(TICAD)にて、アフリカに300億ドル単位の投資を行うと発表しています。

アフリカを始めとした各国で人口増加すると問題に挙がるのが「食糧問題」です。 日本以外にも北米の各国など、人口減少すると予測されている国もあり、今まで以上に効率的な食料供給が求められます。


各国の農業

2012年の農作物輸出額は1,449億ドルと世界トップのアメリカは、広大な土地を活かし、大型の農業機械で少ない種類の作物を最適な環境で作る大規模農業を採用し、高い生産性を保っています。

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2位のオランダは、決して広くはない農地で効率の良い生産で高い輸出高を保っています。 最新の情報通信技術(ICT)や環境制御技術を駆使した「スマート・アグリ」を導入し世界トップレベルの土地生産性を保っています。


日本の農業

日本はかねてから集約農業を採用していますが、コストがかかり農作物単価は高くなるため世界市場では戦いにくい状態です。近年の海外における日本食ブームや 2013年に「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されたことを受けて、コストを下げた大量生産をおこなうために日本でも大規模農業を進める動きがあります。

また、日本では農業に従事する人が増えています。 個人数は減少していますが、法人化して農業を行う経営体が急増(2000年:5,272経営体→2017年:21,800経営体)しており、"サラリーマン"として農業が出来る働き先が増えています。

2009年の農地法改正で農業参入が全面自由化になり、企業の農業参入も増加(2000年:5,272経営体→2017年:21,800経営体)したことで、増加に拍車をかけています。

農家数が減少はしたものの若い農業従事者が増え、企業での大規模農業の採用...。
日本でもデータに基づく効率的な農業をおこなうことでより高い生産性を実現できそうです。


AIを活用した生産性向上のためのサービス

農場をデジタル管理する Climate社 FieldView

最高の生産性を実現するために、天候情報、窒素量、畑の健康状態などを監視してダッシュボード化し、収量目標に合わせた作付けプランを提供します。 広大な農地でも、現在の状況がダッシュボード化されるので管理しやすく、意思決定を助けます。農業でSFAを活用しているかのようです。

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実際の画面です。
左から、マップを並べて収穫量等を比較している画面、現状の良し悪しを判断し、適切な意思決定をするための収集分析、更に詳細な分析のために領域ごとに土地の価値を判定する画面、です。

その他にもAIを活用してトウモロコシの病害診断をおこなったり、それぞれの農地で何が成功して何が失敗したかを科学的に分析するための収益分析をおこないます。


航空映像から生育マップを作成する Mavrx社 Taranis

ドローン等で撮影した空中映像を、葉に乗っているカブトムシを数えられるくらいの高解像度の画像処理をして衛生画像と組み合わせた生育マップを作成します。

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撮影された写真は植物の健康と品質を評価するディープラーニングエンジンによって分析されます。ディープラーニングエンジンは、最先端の数学モデルとクラウド上のハードウェアプラットフォームを使用し、60人以上の専門の農学者によって訓練され、1,000,000を超える作物の健康問題の例を提供しています。

例えば、雑草を早期発見し適切な除草剤の作成を支援したり、作物の生育不良を特定して対処方法をユーザーに知らせるなど、適切な対処のための指南をしてくれます。


今後の方針

上記事例のように、従来の集約農業から大規模農業に変化するための仕組みが提供されはじめました。 また、農業へのノウハウがなくとも高品質な生産ができるようにデータの可視化だけではなく、対処法まで指南してくれるようになり始めています。 2050年までの人口増加へ準備が必要な段階になっています。日本では労働人口が減っていますが、生産やサービスの需要は減りません。いかに効率よく生産できるか、生産性を上げられるかがこれからの農業のカギになるでしょう。

当社でもAI・機械学習を活用したソリューションを提案しています。


アクセルユニバースの紹介

私達はビジョンに『社会生活を豊かにさせるサービスを提供する。』ことを掲げ、このビジョンを通して世界を笑顔にしようと機械学習・深層学習を提案しています。

  • ミッション(存在意義)
    私達は、情報通信技術を使って万物(全ての社会、生物)の暮らしをよりよくすることに貢献し、 それを加速させることを使命とします。

  • ビジョン(目標とする姿)
    社会生活を豊かにさせるサービスを提供する。

  • バリュー(行動規範)

    1. 変化を求め、変化を好み、変化する
    2. 自分の高みを目指してどんどん挑戦する
    3. お客様と一蓮托生でプロジェクトを進める


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参考

世界人口推計2019年版 データブックレット

農林水産省「平成29年一般企業の農業への参入状況」

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