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機械学習活用事例|ドーナツ自動判定による無人レジの検討

2020.02.25 宇田川 忠朋
利用事例 機械学習
機械学習活用事例|ドーナツ自動判定による無人レジの検討

はじめに

 ドーナツを買おうと店内を覗くと、大勢の人が並んでいて買う気をなくしてしまうことがよくあります。

行列を解消すると更に多くの人がドーナツを買い、売上げアップはもちろん、新しいお客さんを獲得するチャンスにもなるのでは...。と気づきました。
そのために店頭業務をスピードアップしてお客さんを待たせない仕組みを作ることが必要です。今回はドーナツ屋さん店頭業務の効率化について考えてみました。

現状、時間短縮の要因は

  • お客さんがドーナツを選ぶ時間が長い
  • ドーナツをレジ打ちする時間が長い、またはミスがあり時間がかかっている

    お客さんにより満足してもらうために、2点目に注目し実現方法を検討しました。


レジ打ち自動化にむけての課題

 現在、レジ打ちの自動化を実用しているお店はよく見かけます。例えば、GUではRFIDを用いてカゴを機械の中に入れただけで商品が登録され、お会計に進めます。しかしこれをドーナツに適用するのは難しいです。
なぜならば、ドーナツそのものにタグは付けられません。タグを付けることなく、GUのような無人レジを実現するにはどのようにすればよいでしょうか。
この問題は機械学習を使うことで解決できます。


解決策|機械学習を用いたドーナツの無人レジ


 機械学習を用いてドーナツの検出と判定を行い、名前と金額を表示しました。
精度は95%以上でドーナツが裏返っていても問題なく検出できています。

 このようなドーナツ検出器があれば次のような利点があります。

  • 機械が判別し、レジでの時間短縮
  • 回転率が上がり、多くのお客さん対応ができる
  • 従業員を使わずに会計ができ、人件費削減  - 人の疲れによる見落とし、ミスがなくなる


ドーナツ検出の応用

 機械学習でのドーナツ検出により、RFIDを使うことなく無人で金額の計算をすることができました。
これにより、タグを付けることができない商品にも無人レジで対応することができます。

 また、農作物の最適な収穫時期を知らせる機械にも応用する事ができます。
収穫する予定の農作物の写真を撮り、機械が今収穫することが最適か判断します。人が農作物の最適な収穫時期を判断するには慣れるまで時間がかかりますが、機械が行えばそのような時間は必要ありません。


終わりに

 今回はドーナツの無人レジによってどのようなことが実現可能かを記事にしました。
次回は、ドーナツ検出の技術を紹介します。


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