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文系のための統計学の勉強方法

2019.11.29 細井 奎吾
統計学
文系のための統計学の勉強方法

今回は初めて統計学を勉強しよう、統計検定を受けようという

  • 文系の大学生
  • 文系出身のビジネスマン


このような方に向けて、勉強方法やおすすめの本について紹介していきます。
今回紹介する本の内容をマスターすると、統計検定2級の合格や機械学習の本を理解できるようになります。

目次

  • 自己紹介
  • なぜ統計学の勉強が大変なのか
  • 本の紹介


自己紹介

僕は現在、大学3年生で文系の学部に所属しています。
統計学を勉強したきっかけは以下の2つです。

  • データを分析するのに必要なため
  • 機械学習の本を読むため


数学は、高校2年生のコース選択で文系に進んで以来、ほとんど勉強したことがありませんでした。
そのため勉強を始めた頃は、統計学も数学も1から勉強し直すのと同じ状況でした。
このように前提知識がほとんど無かったので、統計学を勉強していくのに苦労しました笑
そのため初学者や数学が苦手な文系の方が、勉強を進める中でどこでつまずきやすいかも触れていきたいと思います。

なぜ統計学の勉強が大変なのか

大きく2つあるとおもいます。

  • 本に書かれている数式や記号を読んでいくのがしんどい
  • やっている勉強が何のためにやっているのかわからなくなる


この2つの理由が統計学を勉強するのに大きく立ちはだかります笑

例えばですが 

\begin{equation} \sum \end{equation}

\begin{equation} \prod \end{equation}


これらの記号の読み方がわからない方、かなりいらっしゃると思います。
統計学の本で数式自体を文字で丁寧に説明してくれるものは結構あります。
しかし、記号についてまで丁寧に説明してくれている統計学の本はほぼないです。
統計学は集めたデータを数学的に扱うという性質から、やはりある程度の数学の知識が必要になります。
そのため一度、数学を学びなおして数学アレルギーを克服したほうが近道だと思います。
しかし高校数学を全部やり直すようなことはしないでください、統計学に行き着く前におそらく挫折します笑

そこでおすすめなのがこの本です。

統計学のおすすめ本 経済学と(経済学、ビジネスに必要な)数学がイッキにわかる!!

ビジネスマンや経済学部生向けの内容ですが、
会社の売上を最高にするにはどうするか? 得するお金の預け方はどっち?
みたいな身近なテーマを数学を使って解いていく内容なので、多くの方が取り組みやすいと思います。
この本で最小限の式変形や、記号の意味を学びなおしましょう。

またここで数学について説明しますが、
数学の知識は大きく2つにわかれています。

  • 式を自在に変形し、解けるようにする計算力
  • 式が何を意味しているのかを理解できる能力


どちらもあるに越したことはないですが、受験生と違い短時間に多くの問題を解く必要はありません。
むしろ本に書かれている式が、何を表しているのかを理解することが重要なので、計算力を上げるためにたくさんの問題を解くよりも
式や記号が何を表しているのかなどの概念を理解することを意識して学びなおした方が良いでしょう。

ここで話を戻して統計学を勉強しているうちに自分が、何のために勉強しているのかわからなくなる現象について説明します。
先程のように、文系の方だと前提知識が少ない場合が多いです。そのため、それらを学び直そうとするうちに気がつくと前提知識の勉強に深入りしすぎて
統計学を勉強するという目標を見失います。また、統計学で何ができるのかがわからずモチベーションを維持できない状態に陥ります。
勉強するモチベーションを維持するには、統計学でどんなことがわかるのかを知ることが重要だと思います。

数学を勉強しながら、以下の本を読むとモチベーションを保てると思います。
また、実際にデータ分析するときに必要な考え方についても身につけることができるでしょう。

統計学のおすすめ本 「原因と結果」の経済学―――データから真実を見抜く思考法

統計学のおすすめ本 ヤバい経済学-増補改訂版


どちらもタイトルに経済学とありますが、子供にテレビを見せると学力が下がるのは本当か?といったテーマが、読み物テイストで書かれているのでとても読みやすいです。
様々な世の中の常識を統計学で分析し、実際はこうだったという例がたくさん紹介されており
統計学をマスターすれば自分もこうしたことが出来る!と想像できるので勉強のモチベーション維持に役立つと思います。


統計学の本の紹介

ここからは自分が読んでおすすめだと思える統計学の本を紹介したいと思います。
ある程度数学アレルギーが克服できたらこちらの本がおすすめです。

統計学のおすすめ本 コア・テキスト統計学


この本は統計学の理論や式について、しっかり文字で説明してくれています。具体例も豊富なので常に統計学で何が出来るのかを見失わずに
勉強することができると思います。
またこの本の演習本もあります。問題を解くことは本質ではありませんが、実際に手を動かした方が理論を理解しやすいのは確かなのでおすすめです。

統計学のおすすめ本 基本演習-統計学
上記2冊を読む中で数学的にわからない部分があったら、以下の2冊がAmazonのprime会員なら無料で読めるのでおすすめです。(2019年11月現在)

統計学のおすすめ本 ふたたびの高校数学

統計学のおすすめ本 ふたたびの微分・積分


この2冊は全部読むのではなく、わからない箇所を調べるといった使い方のほうが効率よく勉強が進むと思います。


さいごに

ここまでの知識をマスターできたら、統計検定2級などの検定試験にもある程度対応できるので過去問などを解いてぜひ挑戦してみましょう!
また機械学習の本も、式を読み飛ばすことなく読めると思います。
それ以外にも、実際にデータ分析する際にパラメータのどの部分に気をつければよいかなどが、以前よりも明確にわかるようになっていると思います。
ここまでどうすれば挫折しないで統計学を勉強する方法を書いてきましたが最も大切なのは

  • なるべく説明の簡単な本を選ぶ
  • 常に何のために勉強しているのかを意識する


この2点だと思います。
これらに気をつければある程度の統計学はマスターできるはずです。
頑張っていきましょう!

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