機械学習で何ができる?

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2019.11.21 河岸 立起
機械学習で何ができる?

目次

1.機械学習の用途
2.機械学習を用途で分類
3.機械学習と私たちのこれから
4.参考文献


1. 機械学習の用途

 近年、少子高齢化による労働人口の減少や長時間労働の削減などによって、十分な労働力の確保や業務の効率化が課題になっている。今回はこれらの現代社会の課題を解決する手段として今最も注目されている「機械学習」によって、どのようなことができるのか紹介したい。 
 そもそも「機械学習」とは「人工知能(AI)」の一種である。どちらも単に「計算処理の早いコンピュータ」ではなく、「人間のようなコンピュータ」といった感覚のもので、人間の代わりに24時間働いてくれたり、作業をミスなく行えたり、人間には不可能なことを実現できたりする。
 次章で「機械学習」を用途によって分類していく。


2. 機械学習を用途で分類

 機械学習は用途の違いによって、4つに分類することができる。今回は分かりやすいように機械学習を人に例えて解説する。

(1)作業を黙々とミスなくやってくれる「働き者」

 作業を文句を言わずに黙々とミスすることなく行い、新たな労働力として人間を助け、労働人口の減少や長時間労働の削減の問題に対応する機械学習。

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・無人レジ
 利用者はあらかじめ会員情報を登録しておき、入場ゲートでそれを読み取られて入店し、店内にある多くのカメラやセンサーで、商品を手に取って外に出るのを確認され、自動的に課金されるシステム。これを導入すれば、人間が長時間労働することなく24時間営業することができる。


(2)熟練者の技術を習得する「熟練社員」

 人員確保が難しかったり、少子高齢化社会における熟練者の大量退職によって、知の継承が懸念されている分野において、その熟練者しかできないような技術を習得する機械学習。

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・不良品検知/異常検知
 機械学習で画像や、振動、音などの信号などの違いを認識し、良品と不良品(または良品と差が大きい物)、正常と異常(または正常と差が大きいもの)を識別する。

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(3)大量のデータを即時に読んで判断する「聖徳太子」

 人手を要し人間が苦手とする大量の情報、ビッグデータの分析を行う機械学習。

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・リーガル分析
 訴訟事案は毎年どんどんと増えビッグデータとなる中、六法全書や過去の訴訟事案のデータに検索タグ付けを行い、自然言語処理を使い検索し、役立つ情報を瞬時に取り出し分析する、言わば「AI弁護士」、「AI裁判官」など指す。
   

(4)人間にできなかったことをやってくれる「天才社員」

 予測や最適化など人間にはできないことをしてくれる機械学習。

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・創薬
 新薬の開発には膨大な時間とお金がかかっている。それは病気に適合する物質(リード化合物)を発見するまでに、試行錯誤に途方も無い時間がかかっていることが原因の一つである。そこで、機械学習を用いて過去の事例から適合度の高いリード化合物の構造式を探すことで、適合度の高いアタリを発見するまでの時間を削減することができる。このようにリード化合物を最適化するまでのサイクルを短くすることで、コスト削減にも繋がる。


3. 機械学習と私たちのこれから

 機械学習は既に研究段階から実用化の段階に進み、あらゆる産業に変化をもたらしている。これから機械学習は更に世の中を豊かにする技術として受け入れられ、運用されていくだろう。今後、機械学習をどのくらい活用できるかが、社会やビジネスの発展に直接影響するようになるかもしれない。
 「機械学習は人間の仕事を奪う」という意見もあるが、機械学習をどう使うかは人間次第であり、活用するのも人間である。そのため「人間 VS 機械学習」ではなく、「人間 with 機械学習」と考えた方が良い。我々人間には機械学習を活用して社会のニーズに応えられる商品・サービスを発想できる能力が求められていくだろう。私たちはその能力を養うために日々機械学習について学んでいる。


4. 参考文献

・梅田 弘之『エンジニアなら知っておきたいAIのキホン 機械学習・統計学・アルゴリズムをやさしく解説』インプレス、2019年
・南野 充則『未来IT図解 これからのディープラーニングビジネス』MdN、2019年

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